おとこ: 58(ごじゅうはち)か せんせいへの インタビュー
男:58課先生へのインタビュー
おんな: これから インタビューを ききます。 あとで しつもんを しますから、 メモを とりながら きいて ください。★
女:これからインタビューを聞きます。あとで質問をしますから、メモをとりながら聞いてください。
おんな: ほんじつは おいそがしい ところ、 だいがく しんぶんの ために お じかんを つくって くださいまして、 ありがとうございます。
おとこ: いいえ。
おんな:では、 さっそく、 はじめさせて いただきます。 おはなしを ろくおんさせて いただきたいのですが、 よろしいでしょうか。
おとこ: はあ、 ろくおんですか。 きんちょうしますね。
おんな: ええ、 メモだけでは、 ちょっと しんぱいですので。 ろくおんも しながら、 インタビューさせて いただきたいんですが。
おとこ: ええ、 まあ、 いいですよ。
おんな:では、 しつれいします。
女:本日はお忙しいところ、大学新聞のためにお時間を作ってくださいまして、ありがとうございます。
男:いいえ。
女:では、さっそく、始めさせていただきます。お話を録音させていただきたいのですが、よろしいでしょうか。
男:はあ、録音ですか。緊張しますね。
女:ええ、メモだけでは、ちょっと心配ですので。録音もしながら、インタビューさせていただきたいんですが。
男:ええ、まあ、いいですよ。
女:では、失礼します。
おんな:では、 まず、 はじめに、 せんせいの だいがくいんの ときの ことから、 おうかがい したいんですが、 せんせいが だいがくいんに にゅうがくなさったのは、 しょうわ ごじゅうごねんだそうですね。
おとこ: ええっと... せんきゅうひゃくはちじゅうねんだから、 そう、 しょうわ ごじゅうごねんですね。
おんな: その ころの ことで、 いちばん よく おもいだされるのは、 どんな ことでしょうか。
おとこ: そうですね。 やはり、 いままでで いちばん べんきょうした ときでしたから、 いっしょに べんきょうした なかまの ことですね。
おんな: ああ、 だいがくいんの。 せんせいの ごほんに よると、 その ころ、 とても きびしい べんきょうかいを なさって いた そうですが...。
おとこ: ええ、 まあ、 きびしくはないですが、 まいしゅう きんようびの よる ろくじはんごろから、 おなじような きょうみや かんしんを もつ ひとたちが あつまって、 べんきょうかいを やって いました。
おんな: いろいろな かたが その かいに しゅっせきなさって いた、と うかがいましたが...。
おとこ: ええ、 わたしの だいがくの ひとばかりではなくて、 たこうからも ひとが きて、 おもに えいごの ろんぶんを よんで、 じぶんの いけんを いうと いう、 そういう ことを やって いました。 せんもんが ちがう ひと、 たとえば、 けいざいがくや、 れきしや、 ぶんがくや、 コンピュータを けんきゅうして いる ひとも いて、 いけんが ちがうと けんかの ように なったり、 よなかまで はなしたり して...。
おんな: へえ、 よなかまでですか。
おとこ: たいへんでしたが、 おもしろい かいでした。
女:では、まず、はじめに、先生の大学院の時のことから、お伺いしたいんですが、先生が大学院に入学なさったのは、昭和55年だそうですね。
男:ええっと...1980年だから、そう、昭和55年ですね。
女:そのころのことで、一番よく思い出されるのは、どんなことでしょうか。
男:そうですね。やはり、今までで一番勉強した時でしたから、一緒に勉強した仲間のことですね。
女:ああ、大学院の。先生のご本によると、そのころ、とても厳しい勉強会をなさっていたそうですが...。
男:ええ、まあ、厳しくはないですが、毎週金曜日の夜6時半ごろから、同じような興味や関心を持つ人達が集まって、勉強会をやっていました。
女:いろいろなかたがその会に出席なさっていた、と伺いましたが...。
男:ええ、私の大学の人ばかりではなくて、他校からも人が来て、主に英語の論文を読んで、自分の意見を言うという、そういうことをやっていました。専門が違う人、たとえば、経済学や、歴史や、文学や、コンピュータを研究している人もいて、意見が違うとけんかのようになったり、夜中まで話したりして...。
女:へえ、夜中までですか。
男:大変でしたが、おもしろい会でした。
おんな: そうですか。 いまでも その かいの かたがたと、 おあいに なりますか。
おとこ: ええ、 そうですね。 だいがくいんを でるまで、 この かいを つづけましたが、 さいごまで かいに のこった メンバーとは、 いまでも いっしょに けんきゅうを して いますよ。
おんな: そうですか。 たしか、 その かいに しゅっせき なさって いた お ひとりが おくさまに...。
おとこ: アハハハ、 ええ、 そうです。 よく しってますね。 だれに きいたんですか。
おんな: いえ、 ゆうめいな おはなしですから。 おくさまと おあいに なった ときの ことを、 ちょっと うかがわせて いただいても、 よろしいですか。
おとこ: えっ! そんな ことも、 きくんですか。
おんな: はい、 ぜひ おきかせください。
おとこ: いやあ、 こまったなあ。 じゃ、 ここは、 ろくおんしないで。
おんな: はい、 わかりました。
女:そうですか。今でもその会の方々と、お会いになりますか。
男:ええ、そうですね。大学院を出るまで、この会を続けましたが、最後まで会に残ったメンバーとは、今でも一緒に研究をしていますよ。
女:そうですか。確か、その会に出席なさっていたおひとりが奥様に...。
男:アハハハ、ええ、そうです。よく知ってますね。だれに聞いたんですか。
女:いえ、有名なお話ですから。奥様とお会いになったときのことを、ちょっと伺わせていただいても、よろしいですか。
男:えっ!そんなことも、聞くんですか。
女:はい、ぜひお聞かせ下さい。
男:いやあ、困ったなあ。じゃ、ここは、録音しないで。
女:はい、わかりました。