9-2. 住まいの工夫

本文を読む前に、みんなで話し合おう。
1. あなたの国では、どんな材料を使った家が多いですか。
2. あなたは、北極圏 にある雪の家を知っていますか。
  北極圏 に住む人々は、なぜ、雪を住まい の材料にしていたのでしょうか。
3. 住まい を作る材料は国によって、または 地方によって違います。それはどうしてだと思いますか。

    sound text sound text  ところで 、日本の住まい はどうだったのか。 sound text まず気候の面から考えてみよう sound text 日本の冬は、寒いといっても 、東京でせいぜい 零下五、六度 程度だから、着るものを工夫するとか、火をたく とかによって 寒さをある程度は 防ぐ ことができる。 sound text ところが、夏は、気温 が高い上に湿度高いため 、大変蒸し暑く感じられる sound text そこで 、昔の日本人は、夏を涼しく、清潔に 過ごせるように工夫をした。 sound text 昔ながらの 日本家屋取り外し のできるふすましょうじ 、少ない壁、これらすべて 風を通す ため、役に立つ のである。
    sound text sound text 次に、材料の面から考えてみよう sound text これは、どの地域 でも、容易に 手に入れられる ものを利用していた。 sound text 北極圏 の雪、東南アジアの竹や木などみなそうである。 sound text 日本も例外 ではない。 sound text 外国の人は、よく、日本の家は木と紙でできていると言うそうだが、昔ながらの 日本家屋確かに 大部分の材料がそうである。 sound text 殊に など骨組み は、ほとんどが木材 である。 sound text これは、日本には昔から建築適した 木が豊富だったということが大きな理由であろう。 sound text しかし、木造家屋 は、土台腐りやすい火災 を起こしやすい などという欠点 もある。 sound text 地震や台風で倒される 恐れもある sound text そこで 、最近では、金属セメント など鉱物質 の材料を多く用いている。 sound text これは、日本の工業が発展 し、交通も発達 して、さまざまな 材料が遠く離れた ところからでも楽に入手 できるようになったからである。 sound text また、外国の影響を受けて西洋風生活様式採り入れた 結果 でもある。 sound text もっとも鉱物質 の材料を用いた家屋 には、通風 が悪くなりがちで湿気 が多くなるというような短所 もあり、どちらがいいとは単純には 決められない。
    sound text sound text  長い歴史の間に、住まい は、単に 自然から を守るばかりでなく 、生活を豊かにするものとなってきた。 sound text 今後も 、いっそう丈夫で、合理的な楽しい 住まい目標 に工夫が続けられていくことであろう。