本文を読む前に、みんなで話し合おう。
1. あなたは、どんな日本料理を食べたことがありますか。また、その日本料理の材料は、どんなものでしたか。
2. あなたの国の料理と比べて、日本料理にはどんな特徴がありますか。
3.「旬(しゅん)」ということばの意味を調べて、説明してください。
4. 今の若い日本の人たちは、どんな食べ物が好きだと思いますか。
日本料理は、一般的に 味があっさりしている と言われている。
東南アジア のスパイス を使った辛い料理や油を使って揚げたり いためたり するものが多い中国料理などと比べると、そのことがよく分かる。
新鮮な 材料が豊富に 手に入る 日本では、その材料の持っている味や香り を生かすことが料理の基本 なのである。
したがって 、使う材料の最も おいしい時期を選んで料理をすることが大切であり、また、食卓 の料理によって季節を感じる のである。
更に 、作った料理を入れる器 も、料理によって、季節によって、色、形、材質 などを考え、合う ものを選ぶ。
「日本料理は目で食べる」という言葉があるように、ただ 味さえ よければいいというのではなく、見て楽しむことも大切だと考えられているのである。
戦前 までは、多くの家庭が和食 中心 であったが、戦後、特に昭和30年代 からの高度経済成長 とともに 、食生活 はバラエティー に富む ようになったと言われる。
学校給食の影響 もあって、パンが広く食べられるようになり、洋食 、中華 と、家庭での料理も豊かに なり、豚肉 、牛肉 などの肉類 や卵、乳製品 なども多く食卓 に並べられるようになった。
また、大都市 では、すし 、てんぷら 、そば など和食 の店の外に 、中国料理、フランス 料理、ロシア 料理をはじめ 、イタリア 、ドイツ 、スペイン 、メキシコ 、インド など各国 料理の看板 が見られるようになった。
世界の味が手軽に 楽しめることは国際化 の一つであるといえる。
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種類が増えただけでなく、便利にもなった。
温室 のおかげで 、野菜や果物の多くが、一年中 いつでも食べられるようになった。
また、スーパーへ行けば、お湯をかけたり温めたり するだけですぐ 食べられる即席 ラーメン などのインスタント 食品や冷凍食品 も数多く 並んでいる。
その上、フライ 、てんぷら などの調理済み の食品 の数も増えたし、買って持ち帰り 、そのまますぐに 食べられる温かい弁当を売る店も盛んに なった。
更に 、フライドチキン やハンバーガー などを売っているファースト・フード の店では、待たされる こともなく、すぐ 温かいものが食べられる。
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このように、社会の変化につれて 日本人の食生活 も大きく変わってきているのである。
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